GU(ジーユー)は2026年7月14日、マルニで長くクリエイティブ・ディレクターを務めたフランチェスコ・リッソ氏を新たなクリエイティブ・ディレクターに迎えたと発表しました。あわせて商品ラインナップ全体を刷新し、2026年秋冬コレクションから新体制での展開が始まっています。プチプラブランドの代表格であるGUが、国際的な知名度を持つデザイナーを起用する例は珍しく、発表直後からファッション業界とSNSの両方で話題になりました。本記事では、なぜこのタイミングでリッソ氏の起用に至ったのか、その背景にある経営判断、コレクションの中身、そしてSNSでの反応まで、発表された内容をもとに整理します。

フランチェスコ・リッソ氏はマルニを9年率いたイタリア出身のデザイナー
フランチェスコ・リッソ氏は、イタリア生まれのファッションデザイナーです。フィレンツェ、ニューヨーク、ロンドンでファッションを学び、その後イタリアの名門ブランドであるプラダで10年間キャリアを積みました。この10年間で培った、物語性とものづくりへの緻密なアプローチが、後のマルニでの仕事に色濃く表れることになります。
2016年から2025年までの約9年間、リッソ氏はマルニのクリエイティブ・ディレクターを務めました。音楽やアート、文化から着想を得た独創的なビジョンをブランドに吹き込み、業界内外から高い評価を受けてきた人物です。マルニ在任中の代表的な仕事のひとつが、2022年に実現したユニクロとのコラボレーション「ユニクロ アンド マルニ」でした。プチプラブランドとハイブランドを組み合わせたこの取り組みは大きな反響を呼び、これが後のファーストリテイリングとリッソ氏の関係を深める布石になったとみられています。
リッソ氏はデザイナーとしての活動だけでなく、教育にも力を入れてきました。世界有数の美術・デザイン学校で客員講師を務め、次世代のクリエイターの育成にも携わっています。ハイファッションとマスマーケットの両方を知るこの経歴こそが、日本発のプチプラブランドを世界に広げようとするGUにとって、望ましい人材だと判断された理由と考えられます。
起用のきっかけは6月19日発売の「UNIQLO F. RISSO」
今回のGUクリエイティブ・ディレクター就任には、直接のきっかけとなった出来事があります。2026年6月19日にユニクロで発売された「UNIQLO F. RISSO」です。このコラボレーションは2026年サマーカプセルコレクションとして展開され、「MADE FOR DREAMING」というテーマのもと、日常着からバカンスまで着回せる自由なアイテムをメンズ9型、レディース7型で構成し、発売当日から大きな反響を呼びました。
GU広報担当者は取材に対し、「6月19日にユニクロで発売されたUNIQLO F. RISSOでご一緒したことをきっかけに、リッソ氏をGUのクリエイティブ・ディレクターとしてお迎えしました」と説明しています。ユニクロとのコラボレーションを通じてファーストリテイリンググループとリッソ氏の信頼関係が築かれ、その流れの中でGUという別ブランドへの本格参画が実現した経緯です。なお、ファーストリテイリングは2026年1月8日の時点で、リッソ氏をGUのクリエイティブ・ディレクターに任命したことをすでに発表しており、2026年秋冬シーズンに初のコレクションを披露する計画が示されていました。7月14日の発表は、その具体的な商品ラインナップとコンセプトが明らかになったタイミングにあたります。
GUが大改革に踏み切った理由はグローバル展開の加速
GUが今回、これほど大規模なブランド刷新に踏み切った最大の理由は、グローバル展開の加速にあります。GU広報担当者は「日本だけでなく、中国、ニューヨークにもオープンし、グローバル認知を高めるリニューアルが必要だと考えました」と語っています。
GUの海外展開はここ数年で着実に進んでいます。2024年9月19日には、米ニューヨークのソーホー地区に海外初となる旗艦店をオープンしました。売り場面積は約950平方メートルにおよび、最新のファッショントレンドを世界の顧客に向けて発信する「GU NEW U」というコンセプトを体現する店舗として位置づけられています。中国市場でも、2024年5月に深セン市へ2年半ぶりとなる新店をオープンしたほか、香港にも新規出店を進め、アジア圏での存在感拡大に力を入れてきました。
GUはこれまでも、グローバル化を見据えた商品開発と海外事業の成長、人材のグローバル化に注力する方針を掲げ、将来的には全世界でユニクロと同規模の店舗展開を目指す考えを示してきました。単に店舗網を広げるだけでなく、ブランドが持つファッション性やデザイン力を国際水準に引き上げる必要があり、そこで白羽の矢が立ったのが、ヨーロッパのモード界を長年牽引してきたリッソ氏だったといえます。
柚木治氏の退任と柳井正会長が求めた「一から作り直す覚悟」
今回の大改革を理解するうえで欠かせないのが、GUの経営体制そのものが大きく転換していたという事実です。2010年から15年にわたってGUの社長を務め、ブランドを国内3位の衣料チェーンにまで育て上げた柚木治氏は、2025年4月1日付で退任しました。後任には、ユニクロの台湾事業やベトナム事業でCEOを歴任してきた黒瀬友和氏が就任しています。
この経営交代の背景には、ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長による強い危機感がありました。柳井氏は2025年4月の決算説明会で、「ジーユースタイルを早急に確立」する必要性を訴え、「本質的な課題は確固たるブランドポジションが確立できていないことです。1兆円の過程ではすべて一から作り直す覚悟で、あるべき姿を追求していく必要があります」と述べています。好調な売上を維持しながらも、GUのブランドイメージが依然として「安いユニクロ」の域を出ていないという課題意識が、経営トップの間で共有されていたことがうかがえます。あるファーストリテイリング幹部は、「GUを将来的に3兆円企業にするためには経営陣も考え方も今の延長ではだめだという判断があった」とも明かしており、今回のリッソ氏起用は、単発の話題づくりではなく、経営レベルでの抜本的な方針転換の延長線上に位置づけられる施策だと理解できます。
黒瀬新社長のもとで進められたブランド再構築の第一弾が、リッソ氏を軸にした今回の2026年秋冬コレクションだといえます。日本経済新聞は「GU、再成長へマルニ元デザイナー起用 ファッション性磨く」と報じ、業績が好調な今のうちにデザイン性という長年の弱点を克服し、次の成長フェーズへの布石を打つ狙いがあると分析しています。実際、2025年5月までの3か月間、第3四半期の売上高は前年同期比4.1%増の904億円、営業利益は同12.1%増の124億円と、財務面では堅調な数字が続いていました。業績が落ち込んでからの後手の改革ではなく、勢いのあるうちに攻めの一手を打つという経営判断がなされたとみられます。
黒瀬友和社長自身も、今回の2026年秋冬コレクションについて「お客様起点の商品開発と、フランチェスコ・リッソ氏のクリエイティビティを掛け合わせ、表現力と完成度を兼ね備えた新しい服を実現した」とコメントしています。これまでGUが大切にしてきた「お客様起点」というスタンスを崩すことなく、そこにリッソ氏の創造性を掛け合わせるという表現からも、デザイナーへの丸投げではなく、両者の強みを融合させる経営陣の意図が読み取れます。ファーストリテイリングは、ユニクロに続くグループ第二の成長の柱としてGUの事業拡大を掲げており、今回の経営体制強化とデザイナー起用は、その成長戦略を具体化する重要な一手として位置づけられています。
GU広報担当者はさらに、今回のリニューアルの狙いについて「お客様の声を大事にしてきたGUの世界観と、グローバルに活躍されてきたリッソ氏の世界観を掛け合わせて、より認知度を高め、間口を広げていきたいというねらいがあります」と述べています。日本国内で培ってきたお客様目線の姿勢と、リッソ氏が持つ国際的な美意識を融合させることで、国内外どちらの市場でも通用するブランドへ進化させる狙いがうかがえます。
2026年秋冬コレクションは6つのコンセプトで構成
2026年秋冬コレクションは、「GUミニマル」「GUクラシック」「GUプレイフル」「GUユーティリティ」「GUスポーツ」「GUコージー」という6つのコンセプトで構成されています。これほど多岐にわたるラインを一度に展開する背景について、GU広報担当者は次のように説明しています。
「お出かけ、仕事で、楽しみたいファッションスタイルが違うこともありますよね。いまの人々の生活は、たった1人でも多様性があるのが特徴だと思っています。もちろんコンセプト一つでもカプセルコレクションとして楽しんでいただけるし、普段はあまり挑戦しないコンセプトでも気軽に試していただいて、こんな着こなしもあるんだという発見を楽しんでいただきたいです」
ひとりの生活者が持つ複数の顔、オフィスでのシーンとプライベートのリラックスタイム、アクティブに過ごす日と穏やかに過ごしたい日などに寄り添えるよう、あえて幅広いコンセプトを同時展開する構成になっています。ミニマルで洗練された装いを求める人にはGUミニマル、クラシックで上品な着こなしを好む人にはGUクラシック、遊び心のあるスタイルを楽しみたい人にはGUプレイフルというように、ひとつのブランドの中で多様なファッションの入口が用意されている点が特徴です。
各コンセプトの具体的なテイストについても、報道からその輪郭が見えてきています。GUミニマルは黒を基調とした洗練されたスタイル、GUクラシックは1970年代を思わせるスタイリング、GUプレイフルはカラフルな柄使いが特徴的なスタイル、GUユーティリティは機能性を重視した日常使いのスタイル、GUスポーツは1980年代から90年代のスポーツウェアから着想を得たスタイル、GUコージーはパステルカラーのルームウェア寄りのスタイルとされています。季節ごとの新作を並べるだけでなく、時代性やムードの異なる複数の切り口を同時に提示することで、幅広い年代や好みの顧客が自分にフィットするテイストを見つけられるよう設計されている点がうかがえます。
日本経済新聞の報道によれば、GUは今回の秋冬商品展示会において、着用場面や商品の特徴ごとに商品を区分けする売り場構成を導入しました。これまでのGUは、トレンドアイテムが雑多に並ぶ売り場構成が中心でしたが、今回のリニューアルでは「デザイン性」「割安さ」に加えて「わかりやすさ」を新たな訴求ポイントとして打ち出しています。どのコンセプトの棚に行けば、どんなシーンに使える服が見つかるのかが一目で分かるようにすることで、来店客が自分に合ったスタイルを見つけやすくする狙いがあるとみられます。リッソ氏という才能あるデザイナーを起用するだけでなく、実際の店舗体験や購買導線までを含めた包括的なブランド体験の再設計であることを示しており、今回の改革が表層的なデザイン変更にとどまらないことがわかります。
価格帯は1290円から5990円、「お客様との約束」は据え置き
大幅なデザイン刷新と聞くと、価格帯の上昇を懸念する声も出てきそうですが、GU側はこの点について明確な姿勢を示しています。「まったく新しいタッチではなく、お客様の生活視点に寄り添うGUの姿勢は変わりません。価格帯についてはお客様との約束だと思っていますので、ファーストリテイリング全体のリソースを活用してリーズナブルに楽しんでいただけるよう準備いたしました」とGU広報担当者は語ります。
デザイン性は世界水準に引き上げつつも、GUが長年培ってきた手に取りやすい価格という約束は守るという方針です。ファーストリテイリンググループ全体の生産・調達リソースを活用することで、クオリティと価格のバランスを両立させる考えとみられます。
実際の価格帯を見ても、この方針は数字として裏付けられています。GUミニマルのVネックカーディガンはメンズ1990円、バルーンヘムパーカはウィメンズ5990円です。GUクラシックのタックテーパードパンツはメンズ2990円、8分袖のベビージャケットはウィメンズ4990円となっています。GUプレイフルのカラーキャンバススニーカーはユニセックス1990円、スーパーワイドジーンズはメンズ2990円です。GUユーティリティのウォームワッフルクルーネックTシャツはメンズ1290円、3Dバレルジーンズはウィメンズ2990円、GUスポーツのヘビーウェイトスウェットコクーンパーカはメンズ2990円、ウォームパデットスタンドブルゾンはメンズ5990円、GUコージーのウォームポインテールクルーTシャツはウィメンズ1290円と、価格帯はおおむね1290円から5990円のレンジに収まっています。世界的デザイナーが監修したコレクションとしては手が届きやすい水準で、価格帯はお客様との約束という姿勢が、具体的な商品ラインナップにも反映されていることがわかります。
サイズ感は日本人の体型に合わせて微調整済み
サイズ感についても、日本の消費者への配慮がなされています。「ルックが抜本的に変わったので、戸惑いを覚える方もいらっしゃるかもしれませんが、色使い、素材感のバリエーションがプラスされたととらえていただければうれしいです。日本人に合う丈感で、アイテムによっては丈長め、短めのサイズバリエーションもご用意しています」とのことで、グローバルなデザイン性を取り入れつつも、日本人の体型に合わせた微調整が施されている点は、既存顧客にとって安心材料になりそうです。
SNSでは期待と戸惑いの声が交錯
今回の発表を受け、SNS上ではさまざまな反応が寄せられています。好意的な声としては、「GUとは思えない高級感とオシャレさですごい、流石過ぎる」「格安でオシャレを提供してくれるの有り難すぎる」「絶対買う、早く着たいし秋になってほしい」といったコメントが目立ちます。ヨーロッパのモード界を牽引してきたリッソ氏ならではの色彩感覚やシルエットが加わったことで、プチプラの枠を超えたクオリティへの期待感が高まっている様子がうかがえます。
一方で、これまでのGUのイメージとのギャップに戸惑う声も一定数見られます。「ルック可愛いなぁと思うけど自分には似合わないだろうな」「新生GUがもう知らないGUになっている、一般的な日本人に着こなせるか」といった不安の声も上がっており、大胆なデザイン変更が既存ユーザーにどう受け止められるかは、今後の販売実績を見なければ判断できない部分もあります。
こうした賛否が分かれる反応は、大きなブランド刷新にはつきものです。SNS上でこれだけ活発な議論が起きていること自体が、今回の起用が話題性という点で成功していることの表れとも受け取れます。
GUは2006年設立、トレンド重視のポジションが今回の起用を可能にした
GUは2006年、ファーストリテイリングによって設立されたブランドです。「ファッションを、もっと自由に。」というコンセプトのもと、ユニクロで培ったノウハウを生かしながら、ユニクロよりもさらに低価格なカジュアル衣料品を展開する新業態として立ち上げられました。ユニクロが老若男女を問わず幅広い層に向けたライフスタイル型ブランドであるのに対し、GUは10代後半から若年層のOL層をターゲットに、トレンド性を強く意識したデザインで支持を広げてきた歴史があります。2009年の990円ジーンズや、2015年に大流行したガウチョパンツなど、時代ごとにヒット商品を生み出してきた実績も、GUというブランドの機動力の高さを物語っています。
もともとトレンドへの感度が高く、フットワークの軽さを武器にしてきたGUだからこそ、今回のようなハイブランド出身のデザイナー起用という大胆な一手を打ち出せたともいえます。ユニクロがベーシックで普遍的な価値を追求するブランドである一方、GUは時代の空気を素早く取り入れ、ファッション性で勝負するポジションを担ってきました。今回のリッソ氏起用は、その本質的な立ち位置をグローバル基準まで引き上げる試みだと捉えることができます。
専門家はファーストリテイリング流「著名デザイナー起用戦略」の延長線上とみる
今回のリッソ氏起用について、ファッション業界の専門家からは、ファーストリテイリングがこれまで積み重ねてきた著名デザイナーとの協業戦略の延長線上にある動きだと評価する声が出ています。Yahoo!ニュースのエキスパート記事は、今回の起用がGUにとって世界2位のH&Mを超える一つの要因になり得ると分析しています。
実際、ファーストリテイリングはユニクロにおいても、かつてエルメスやクロエのクリエイティブ・ディレクターを務めた人物、さらには現役のディオールデザイナーなど、世界的に名だたる人物との協業を継続的に行ってきた実績があります。ユニクロがこうした著名デザイナーとのコラボレーションを通じて手が届く価格でハイブランド級のデザインを提供し、ブランド価値を高めてきたのと同じ手法を、今度はGUにも本格的に持ち込んだ形です。今回のリッソ氏起用は、GU単体の突発的な施策ではなく、ファーストリテイリンググループ全体で培ってきたデザイナー起用によるブランド価値向上というノウハウを、次はGUというブランドに展開する番が来たと捉えるのが実態に近いと考えられます。
一方で、ファッション専門メディアのファッションスナップは「フランチェスコ・リッソのGUは成功するか、カギを握るのは違和感の民主化」という見出しで特集を組み、リッソ氏らしい独創的で時に挑戦的なデザイン言語を、いかにGUという幅広い顧客層に向けたマスマーケットブランドの文脈に落とし込めるかが、今回の改革の成否を左右する焦点になるとの見方を示しています。ハイブランドならではの違和感や個性を、プチプラブランドの店頭でどれだけ自然に受け入れてもらえるかは、実際にコレクションが発売され、消費者の手に渡ってみなければ分からない部分も大きいといえます。
GUは設立20周年、目指すのは「若者支持率ナンバーワン」
2026年はGUにとって設立20周年という節目の年です。ファーストリテイリングのCFOは、GUが目指す姿について「自由で低価格な、若者支持率ナンバーワンのファッションブランド」になることだと説明しており、リッソ氏の起用はその目標に向けた大きな一里塚と位置づけられています。20年という時間をかけて国内3位の衣料チェーンへと成長してきたGUが、次の20年に向けてグローバルブランドへ飛躍できるかどうかは、リッソ氏の才能をどこまでGUという枠組みの中で開花させられるかにかかっているといえるでしょう。
今回の刷新は、一時的なコラボレーション企画ではなく、リッソ氏がクリエイティブ・ディレクターとして継続的にブランドの方向性を導いていく、長期的な体制転換である点が重要です。2026年1月の就任発表から半年以上をかけて秋冬コレクションを準備してきたことからも、ファーストリテイリングがこの起用にかける本気度がうかがえます。
グローバル展開という観点では、ニューヨークや中国での旗艦店展開と歩調を合わせる形で、リッソ氏によるデザイン刷新は世界で戦えるGUへの転換点になる可能性が高いといえます。これまで日本国内での手頃で流行を取り入れやすいブランドというポジションから一歩踏み出し、海外の消費者に対しても日本発のデザイン性の高いカジュアルブランドとして認知されることを目指しているとみられます。
一方で、国内の既存顧客に対しては、価格帯を維持しながら日本人の体型に合わせた丁寧な調整を行うなど、急激な変化による離反を防ぐ配慮も同時になされています。グローバルな挑戦と国内顧客への配慮という、相反しかねない二つの要素を両立させようとしている点が、今回のリニューアルの大きな特徴だといえます。
2026年7月下旬から順次発売されている2026年秋冬コレクションが実際にどのような評価を受けるのか、そして今後リッソ氏がGUのブランドイメージをどこまで塗り替えていくのか、ファッション業界だけでなく、日常的にGUを利用してきた消費者にとっても注目度の高いトピックになりそうです。プチプラブランドとハイブランドデザイナーという、一見交わらないように思える二つの要素がどのように融合していくのか、今後の展開を追う価値は十分にあるでしょう。
なお、業界紙WWDJAPANの報道によれば、リッソ氏は年内にユニクロとの再コラボレーションも予定しているとのことです。すでに6月のUNIQLO F. RISSOで高い評価を得ているだけに、GUでの秋冬コレクションと合わせて、ファーストリテイリンググループ全体でリッソ氏の存在感がさらに増していく可能性が高いといえます。一人のデザイナーが、価格帯もブランドイメージも異なる複数のブランドを横断して手がけるという体制は、グループ全体としてデザイン力を底上げしていこうとするファーストリテイリングの明確な意思の表れだといえるでしょう。
GUは2026年7月14日、マルニの元クリエイティブ・ディレクターであるフランチェスコ・リッソ氏を新たなクリエイティブ・ディレクターとして迎え、2026年秋冬コレクションから商品全体を大幅に刷新したことを発表しました。この起用は、6月19日に発売されたUNIQLO F. RISSOでのコラボレーションがきっかけとなったもので、GUの中国やニューヨークへの出店をはじめとするグローバル展開戦略の一環として位置づけられています。GUミニマル、GUクラシック、GUプレイフル、GUユーティリティ、GUスポーツ、GUコージーという6つのコンセプトによる新ラインナップは、多様なライフスタイルに寄り添うことを目指しており、価格帯は従来どおりリーズナブルな水準を維持しつつ、日本人の体型に合わせたサイズ展開も用意されています。SNS上では期待と戸惑いの両方の声が上がっていますが、日本発のプチプラブランドが世界的デザイナーを起用してグローバル市場に挑む今回の試みは、今後のファッション業界の動向を占ううえでも注目に値する出来事だといえます。
リッソ氏の就任によって2026年秋冬から商品構成は大きく刷新されますが、これまでGUの成長を支えてきた定番アイテムの実力もあらためて見ておく価値があります。累計1000万本を突破したヒット作については「GU バレルレッグジーンズが1000万本突破、2025年春夏の人気色とおすすめコーデ」で人気色とコーデを紹介しています。









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