韓国のファッション業界は、2026年秋にかけて大きな転換期を迎えています。日本でも定着した「オルチャンファッション」は、韓国語で顔立ちの整った人を指す「オルチャン」という言葉から派生したスタイルで、垢抜けた雰囲気を軸にコーディネートを組む点が特徴です。2026年秋のオルチャントレンドは、紫系の「なす色」を差し色に使ったニットコーデと、プレッピー要素を取り入れたスタイリングが中心になっています。
オルチャンファッションはひとつの決まった型ではなく、スポーティ系やガーリー系、きれいめ系といった複数の系統を横断するスタイルの総称です。2026年は韓国国内のファッション業界そのものが構造的な変化のただ中にあり、それに連動してオルチャンコーデの方向性も例年とは違う顔つきを見せています。この記事では、韓国本国の最新トレンド情報をもとに、色や素材、アイテム選びからメイク、ヘアスタイルまでを整理し、この秋のコーデ作りに役立つ内容にまとめました。

オルチャンファッションはスタイルではなく「垢抜け感」の総称
オルチャンファッションの核にあるのは、特定のシルエットではなく「垢抜け感」というムードです。スポーティ系、ガーリー系、セクシー系、きれいめ系といった複数の系統を横断しながらも、トレンド感を保ちつつ頑張りすぎて見えないバランス感覚が共通点になっています。単に服を選ぶだけでなく、メイクやヘアスタイル、小物までを含めたトータルコーディネートで完成する点も見逃せません。日本で「韓国コーデ」や「韓国風メイク」が服とビューティーをセットで語られやすいのは、もともとこのスタイルが服・メイク・ヘアをまとめてひとつの雰囲気に仕上げる発想だからです。
2026年秋のキーワードは「マルチユース」、1着で通学から休日まで対応
2026年の韓国ファッション市場全体を貫く最大のキーワードとして挙がっているのが「マルチユース」です。仕事やプライベート、運動、外出といった生活のシーンの境目が以前よりあいまいになった結果、1着で複数の場面に対応できる汎用性の高いアイテムが強く支持されるようになりました。オルチャンコーデでもこの発想は色濃く反映されていて、通学や通勤にも、休日のカフェ巡りにも使える汎用性の高いニットやアウターを軸に組み立てる人が増えています。単なる着回し力ではなく、生活そのものの変化を映した動きだと捉えると分かりやすいでしょう。
「精製された極大主義」で盛りながら洗練を狙う
もうひとつ、2026年の韓国ファッションを象徴するキーワードが「精製された極大主義」です。彫刻的なショルダーラインやボリュームのあるアクセサリーを効かせつつも、全体としては意図の感じられる洗練された印象にまとめるスタイルを指します。ただ要素を足すのではなく、なぜその要素を選んだのかが伝わるよう計算されたコーディネートが評価されているというわけです。オルチャンコーデの世界でも、可愛いアイテムを重ねるだけでなく、シルエットやカラーに意図を持たせたスタイリングが今っぽいと評価される傾向が強まっています。
トレンドカラーは紫の「なす色」、秋の定番ブラウンに差し色として投入
ビューティー・ファッション誌は、2026年の年末シーズンを覆う色として紫系のカラーを筆頭に挙げています。代表格はバーガンディに近い深みのある紫、韓国語で「가지색」と呼ばれるなす色です。同誌は赤みの強いマゼンタや、バーガンディ寄りの紫も同様に注目カラーとして紹介しています。ニットやマフラー、バッグといった面積の大きすぎないアイテムに紫系を効かせると、季節感と今年らしさを両立しやすくなります。
定番の秋色であるブラウンやベージュ、グレーも引き続き高い人気を保っています。オリーブグリーンのニットに生地感のあるデニムを合わせ、ブラウンのバッグとベルトでまとめるスタイリングや、ブラウンコートに赤いレザーグローブやマフラーを差し色として効かせるスタイリングなど、ベーシックカラーを土台に小物でトレンドカラーをひとさじ加える着こなしが、2026年秋の主流になりそうです。
1980年代のショルダーラインとプレッピーが同時に復権
2026年秋冬シーズンでは、1980年代の要素がこれまで以上に大胆に表れる点も見逃せません。絞られたウエストライン、大胆なショルダーパッド、強めのカラーコンビネーションが特徴として挙げられていて、昨シーズンよりドラマチックで力強い印象のスタイルが目立つと予測されています。オルチャンコーデでは、ショルダーパッド入りのジャケットやコートを、抜け感のあるボトムスやアクセサリーと組み合わせることで、レトロさと今っぽさを両立させたコーディネートが楽しめそうです。
もうひとつの大きな流れが、プレッピースタイルの復活です。オックスフォードシャツやプリーツスカート、ポロシャツ、チノパンツといったプレッピーコードがランウェイで多数見られるようになっていて、1980年代のアメリカで流行したプレッピールックの再来を予感させます。韓国のオルチャンファッションはもともと学生街の私服文化と相性が良く、プレッピー要素は取り入れやすいトレンドといえるでしょう。プリーツスカートにローファー、オックスフォードシャツにニットベストを重ねるスタイリングなど、清潔感と知的な雰囲気を両立させたコーデが2026年秋の主軸のひとつになりそうです。
秋のニットは肌見せで抜け感を作るのが2026年の主流
例年どおり、秋の韓国コーデに欠かせないアイテムといえばニットです。ブラウンやベージュ、グレーといった秋色を軸にしながら、2026年らしくなす色などの紫系を差し色に使うのがポイントになります。ニットで全身が重たい印象になりすぎないよう、首元や足首、手首など肌の見える部分を作って抜け感を演出することが引き続き重視されています。ストライプ柄のニットにフェミニンなスカートを合わせるなど、カジュアルになりすぎないよう女性らしいアイテムと組み合わせて洗練度を上げる着こなしも今シーズンらしい選び方です。柔らかな素材感のニットで知的なムードを強調する着こなしが、2026年秋冬のニットスタイリングの主流とされています。
アウターはムートンコートとブラウンコートの二択
秋冬の韓国コーデで定番になっているのが、上品さと保温性を兼ね備えたムートンコートです。冬の寒さが厳しい韓国では長年愛される定番アウターで、2026年秋も引き続き人気アイテムとして挙がっています。カラーはブラウン系が引き続き支持されていて、赤やなす紫といった差し色小物を合わせることで、ベーシックな中にトレンド感をプラスするスタイリングが提案されています。
デニムはゆったりシルエットで素材感を楽しむ
2026年のトレンドとして「今こそ着るべきデニム」というテーマも取り上げられていて、デニムアイテムは引き続き韓国ファッションの重要な軸に位置付けられています。生地感のあるデニムをオリーブグリーンのニットに合わせるなど、素材感を楽しむ着こなしが提案されている点も特徴的です。体のラインを強調しすぎないゆったりとしたシルエットと、程よくフィットするアイテムを組み合わせるメリハリのあるスタイリングが、2026年秋のオルチャンコーデでも意識したいポイントです。
スタイリングの主役はアイテムから「ムードの組み合わせ」に交代
2026年の韓国ファッション市場では、スタイリングの方法論そのものにも変化が見られます。特定のアイテムやシルエットが主役になるというより、異なるムードを組み合わせる手法が業界内で定着しつつあります。クラシックできれいめなアイテムにスポーティな小物を合わせたり、ガーリーなアイテムにレトロなアクセントを効かせたりと、複数のテイストをミックスして個性を出すスタイリングが主流になってきているのです。あわせて「ポエットコア」というテイストも、デジタル時代の無機質さを中和するトレンドとして人気を集めています。詩人のような文学的で柔らかな雰囲気をまとったスタイリングは、ブラウスやレースアイテム、ヴィンテージ風の小物と相性が良く、オルチャンファッションのガーリー系統と親和性の高いテイストといえます。
Y3Kとゴープコアが新キーワードとしてオルチャンコーデに合流
2026年の韓国ファッションでは、80年代リバイバルやプレッピーの再燃と並行して、「Y3K」という新しい美意識も台頭しています。Y3Kは文字どおり西暦3000年を想像したスタイルを意味する言葉で、過去のスタイルをそのまま繰り返す単純なレトロとは違い、かつて人々が思い描いていた未来のイメージと現在の技術的な現実が混ざり合うことで生まれる新しい感性だと説明されています。AI画像生成やゲームキャラクターのデザイン、バーチャルアバターのスタイリングといったデジタルカルチャーの視覚言語から強い影響を受けている点が特徴です。近未来的な光沢素材や無機質でクールな配色をオルチャンコーデに少量取り入れると、2026年らしいアップデートになりそうです。
あわせて注目されているのが「ゴープコア」です。アウトドア活動時に食べるナッツ類を意味する「gorp」と、ごく普通の服装を意味する「normcore」を組み合わせた造語で、アウトドアウェアの機能性を保ちながら普段着とミックスして着こなすスタイルを指します。近年のゴープコアは無骨で重たい登山服のイメージから脱却し、日常とアウトドアの境界を取り払うボーダーレスファッションの代表格として進化を続けています。オルチャンコーデでも、機能的なアウターやユーティリティ感のあるバッグを、きれいめなニットやスカートと組み合わせることで、実用性とトレンド感を両立させたスタイリングが楽しめます。
バッグはビッグバッグとオープンバッグが2026年秋の核心
2026年シーズンのバッグトレンドで最大のキーワードに挙がっているのが「ビッグバッグ」です。普段使いから旅行の荷物までゆとりを持って収められる大きめサイズのバッグが支持されています。カラー面でも黒一色ではなく、澄んだブルーから愛らしいピンクまで幅広い色を選ぶこと自体がトレンドとされている点が特徴的です。複数の収納スペースを持つ「ユーティリティバッグ」も注目されていて、実用性だけでなくバッグそのものに立体感と個性を与えています。今年のバッグトレンドの核心は「自然さ」で、柔らかいレザーやキャンバス素材を使い、使い込んだような質感に仕上げるスタイルが好まれています。
シューズではロングブーツが引き続き強いトレンドとして挙がっています。黒のロングブーツに軽やかな素材の服を合わせると、より魅力的な着こなしになるとされています。アクセサリーの面では、ジュエリーの金属カラーとベルトのバックル、バッグのジッパー、シューズの金具のカラーまで統一すると、スタイル全体が自然につながりまとまりのある印象になります。重みのあるチェーンや建築的なデザインのブレスレット、幅広のトルクネックレスといったボリュームアクセサリーもトレンドとされていて、シンプルな装いに一点投入するだけで今年らしい雰囲気にアップデートできます。
さらに2026年秋冬のバッグトレンドを詳しく見ていくと、キーワードとして挙がるのが「センスのあるディテール」と「シルエットの完成度」です。中でも注目されているのが、バッグを完全に閉じずに自然に開けたまま持つ「オープンバッグ」で、「アンダン・スタイル」とも呼ばれています。きっちり完成された形よりも、自然体で余裕のある雰囲気を強調するトレンドとして支持を集めています。メタルバックル付きのベルトをバッグの上に巻きつける「ベルトバッグ」も人気で、ミニマルで大きめのビッグバッグに細身のベルトを一直線に通すスタイルが流行しています。「働く女性」的な雰囲気の高まりとともに、ユーティリティバッグもスタイルと実用性を兼ね備えたアイテムとして支持され続けています。カラー面ではキャメルブラウンやモカブラウンといった茶色系が人気で、コーデュロイやツイードといった秋冬らしい素材とよく調和するとされています。
チェック柄とバブーシュカが小物トレンドの中心に
2026年秋冬シーズンを語るうえで欠かせないキーワードのひとつが「チェック柄」です。シンプルながらどこか個性のある「こなれ感」がこのシーズンの核心とされていて、クラシックなテーラードスタイルとともにチェック柄が復活しています。タータンチェック、アーガイルチェック、グレンチェックなどさまざまな柄を楽しめる季節で、タータンチェックはマフラーやストールに多く取り入れられています。頭に巻くスカーフ「バブーシュカ」も、レトロとモダンを融合させたアイテムとして人気を集めていて、シンプルなコーデに個性を加えるアクセントとして活用されています。今後はデジタルプリントを施したスカーフや、立体的なリボンモチーフを取り入れたスカーフが次のトレンドとして広がっていく可能性もあります。ニットやコートといったベーシックなアイテムに、タータンチェックのマフラーやバブーシュカスタイルのスカーフを合わせると、2026年秋らしいこなれ感を手軽にプラスできそうです。
2026 F/Wソウルファッションウィークは2月にDDPで開催、専門ビジネス色を強化
韓国国内のファッション業界の勢いを象徴するイベントとして、ソウル市は2026年2月3日(火)から8日(日)までの6日間、東大門デザインプラザで「2026 F/Wソウルファッションウィーク」を開催しました。これまで複数の会場を移動しながら開催されていた形式から一転し、フォーラムやファッションショー、トレードショーといった主要プログラムをすべてDDPに集約する「ワンサイト」形式での運営に変わった点が特徴です。このシーズンはファッションショー15本、プレゼンテーション9本に加え、100を超えるブランドが参加するトレードショーが行われ、第2回ソウルファッションフォーラムも同時開催されました。「祭典型イベント」から「専門ビジネスプラットフォーム」への転換を掲げ、空間とコンテンツの効率化、プログラム間の連携強化が今回の運営の核心となっていました。こうした韓国のファッション産業自体がビジネス志向・国際発信志向を強めている動きが、韓国発トレンドが世界的なスピードで拡散する追い風になっています。
メイクは涙袋をマットに仕上げるクールトーンが主流
オルチャンファッションを語るうえで欠かせないのがメイクです。2023年以降、オルチャンメイクは「盛りすぎない」ナチュラル感と透明感を主役にする方向へ大きく舵を切ってきましたが、2026年はそのナチュラルの定義自体がさらに進化しています。以前のナチュラルメイクはメイクをしている感じそのものを消すことを目指すものでしたが、2026年の韓国メイクは、しっかり作り込みながらも自然に見せる方向にシフトしているのがポイントです。頑張っていないように見せるために丁寧に作り込むという、より高度なテクニックが求められる時代になったといえるでしょう。
涙袋メイクにも変化が見られます。以前のようにラメ感を強調するのではなく、マット寄りに仕上げるスタイルがトレンドとされています。アンダーラインから自然につながるように陰影を入れることで、今っぽい立体感のある目元を演出する方法が支持されています。肌をつるんと見せる「ミラーグロウメイク」、水を含んだような血色感を演出する「水系粘膜ピンクチーク」、バレエをモチーフにした「バレエコアメイク」、陰影を効かせた「スモーキーメイク」、フルーツのようなツヤ感を出す「果汁メイク」など、試したくなるトレンドメイクが複数登場しています。ビューティー誌は、2026年秋冬はクールなトーンのチークがランウェイを席巻していると報じていて、ニューヨークからロンドン、ミラノ、パリまで、クールブラッシュメイクが世界的な潮流になっていることも紹介しています。
より広い視点でK-ビューティー業界の動向を見ると、2026年のビューティー市場は「ハイパーセンサリー」と「セルフクリニカル」という2つの軸で動いていくと業界内で予測されています。前者は香りやテクスチャーなど五感に訴える没入型の体験を重視する流れ、後者は見た目の美しさだけでなく確かな効能を求める流れです。秋シーズンで分かりやすく表れているのがカラーの変化で、ここ数シーズンはトーンダウンしたレッドやブラウン系のチークが主流でしたが、今シーズンは青白く冷たい印象のクールトーンチークが主役になっています。素肌に近い肌にすっと透明感のあるチークをのせて、いつもよりムーディーな雰囲気を表現するのが特徴です。オルチャンメイクに取り入れるなら、赤みの少ないクールなピンクやライラック系のチークを、頬の中心よりやや広めにすっと透けるようにのせるのがポイントになります。
ヘアは韓国レイヤーカットとモカムースカラーが定番
ヘアスタイルの面では、温かみのある柔らかなブラウン系カラー、中でも「モカムース」と呼ばれるカラーが2026年の注目カラーとして挙がっています。髪に自然なツヤと深みを与えるこのカラーは、秋冬の落ち着いたムードとも相性が良く、オルチャンコーデ全体のトーンとも調和しやすいのが魅力です。作り込みすぎず日常になじみながらも、どこか洗練されて見える美しさが2026年のヘアスタイルの方向性として語られています。
カットの面では、韓国レイヤーカットを施したロングヘアが引き続き大本命です。顔まわりにレイヤーを入れる「フェイスレイヤー」や、韓国語で「ヨシンモリ」と呼ばれるスタイルが特に人気です。顔まわりにレイヤーを入れて毛先を外にはねさせ、自然なくびれシルエットを作る「くびれミディアム」も、小顔効果や首を細く見せる効果が期待できるスタイルとして支持を集めています。
系統別に見る2026年秋オルチャンコーデの組み方
ここまでの韓国国内トレンド情報を踏まえ、系統別にオルチャンコーデへの落とし込み方を整理すると、以下のようになります。
| 系統 | 軸になるトレンド | 具体的な組み合わせ |
|---|---|---|
| きれいめ系 | プレッピー×ムートンコート | オックスフォードシャツにプリーツスカート、ブラウンのムートンコートを羽織り、なす紫の小物を差し色にする |
| ガーリー系 | ポエットコア×ストライプニット | レースやフリルのブラウスにストライプニットとフェミニンなスカートを重ね、首元や足首を見せて抜け感を出す |
| スポーティ系 | マルチユース×80年代 | ワイドシルエットのアウターに生地感のあるデニムを合わせ、ショルダーパッド入りジャケットでメリハリを加える |
| セクシー系 | 精製された極大主義 | 彫刻的なショルダーラインやボリュームアクセサリーで華やかさを出しつつ、カラーはブラウンやなす紫でまとめる |
きれいめ系は、プレッピー要素とムートンコートの組み合わせで上品さとトレンド感を両立させやすい系統です。ガーリー系はポエットコアのテイストとストライプニットが好相性で、抜け感を出すために首元や足首を見せるのがポイントになります。スポーティ系はマルチユースの発想を生かし、通学にも休日にも使えるアイテムを軸に組み立てるのがおすすめです。セクシー系は精製された極大主義の考え方を取り入れつつ、全体のカラーは落ち着いたトーンでまとめることで、やりすぎ感を抑えた洗練された印象に仕上げられます。
K-POPアイドル風コーデはInstagram起点で拡散
秋の韓国ファッションでは、ボアブルゾンやカーゴパンツといったワイドシルエットのボトムスが活躍し、バケットハットやビーニーなどのヘッドウェアを合わせるスタイリングが特に多く取り入れられています。いわゆる「K-POP風コーデ」の本質は、高価な服を着ることでも顔立ちが整っていることでもなく、シルエットや素材、小物の組み合わせを韓国アイドルのロジックに沿って選ぶことにあります。2026年の最新トレンドとしては、ハイウエストのセパレートデニム、バルーンシルエットのカーゴパンツ、プリーツスカートなどが、韓国アイドルらしさを演出するアイテムとして注目を集めています。上半身はぴったりと体に沿わせ、下半身はゆったりとしたボリュームを持たせる「上ピタ・下ダボ」のシルエットバランスや、シルバーアクセサリーを効果的に使う点も、韓国ファッションらしさを作るポイントとして挙げられています。
こうしたトレンドが世界中に広がるスピードには、SNSの存在が欠かせません。韓国国内の調査では、ファッション探索の出発点として最も多く選ばれているのがInstagramで、SNSで見つけた商品のおよそ半数がファッションアプリへ移動して購入につながっているというデータもあります。フィット感やサイズ感を確認できる実際の着用写真や動画、購入者によるレビューが購買の意思決定に大きな影響を与えている点も特徴的です。2026年の韓国ファッションでは、カジュアルとフォーマル、女性らしさと機能性といった相反する要素を組み合わせるスタイルがさまざまなカテゴリーで見られるようになっていて、こうしたミックスされたムードがSNSを通じて瞬時に共有され、次のトレンドを生み出す循環ができあがっています。オルチャンファッションを楽しむときも、単一のスタイルに固執せず、複数のテイストを自分なりに組み合わせてSNSで発信していく姿勢そのものが、2026年らしい楽しみ方といえるでしょう。
2026年秋のオルチャンコーデは紫×プレッピー×マルチユースで完成する
ここまで見てきたとおり、2026年秋の韓国ファッション、そしてオルチャンファッションは「マルチユース」という生活実感に根ざしたキーワードと、「精製された極大主義」という洗練された考え方という、一見相反するようで補完し合う2つの軸を中心に展開されています。カラーはなす色を代表とする紫系が主役で、ブラウンやベージュといった秋の定番カラーに差し色として効かせるスタイリングが主流です。アイテム面ではニットとムートンコートという定番を軸にしながら、1980年代インスパイアのショルダーラインやプレッピー要素を加えることで、今年らしいアップデートを施すのがポイントです。メイクは作り込みながら自然に見せる高度なナチュラルメイクへ、ヘアスタイルは温かみのあるブラウン系カラーと韓国レイヤーカットのロングヘアへと、それぞれ更新されています。ソウルファッションウィークがビジネス色を強めながら国際発信力を高めた動きからも分かるとおり、韓国発のトレンドは今後も速いスピードで世界へ拡散していくと見られます。2026年秋のオルチャンコーデを楽しむときは、この2つの軸をヒントにしながら自分に合うムードの組み合わせを選ぶとよさそうです。
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