韓国No.1ファッションプラットフォーム「MUSINSA(ムシンサ)」と日本最大級のファッションEC「ZOZOTOWN」が戦略的パートナーシップを締結し、2025年11月6日にZOZOTOWN内に「MUSINSA Shop」をオープンしました。この提携により、140以上の韓国ファッションブランドが日本の消費者に提供され、年内には1,500ブランド以上への拡大が予定されています。MUSINSAとZOZOTOWNの協業は、オンラインECとオフラインのポップアップストアを組み合わせたO2O(Online to Offline)戦略を軸に、韓国ファッションの日本市場進出を加速させる画期的な取り組みとして注目を集めています。
本記事では、MUSINSAの歴史や事業内容、日本市場での展開状況、ZOZOTOWNとの提携の詳細、そしてO2O戦略の意義について詳しく解説します。K-POPや韓国ドラマの影響で韓国ファッションへの関心が高まる中、この提携が日本のファッション市場にもたらす変化と、消費者にとってのメリットを明らかにしていきます。

MUSINSAとは何か?韓国No.1ファッションプラットフォームの全貌
MUSINSAは韓国を代表するファッションプラットフォームであり、取り扱いブランド数8,000以上、会員数2,000万人を超える巨大なECサイトです。その名前は韓国語の「ムジンジャン・シンバル・サジン・マヌンゴッ(무진장 신발 사진 많은 곳)」の頭文字に由来し、「ものすごく靴の写真が多いところ」という意味を持っています。
MUSINSAの歴史と成長の軌跡
MUSINSAは2001年にスニーカーコミュニティとしてスタートしました。当初はスニーカー愛好家が写真を共有するオンラインコミュニティでしたが、2009年にファッションプラットフォーム「MUSINSA STORE」を立ち上げ、本格的なEC事業に参入しました。その後急成長を遂げ、2019年11月には韓国で10社目となるユニコーン企業入りを果たしています。評価額は18億9000万ドルに達し、主な投資家にはSequoia Capitalが名を連ねています。
MUSINSAの年間取引額は2兆3千億ウォン(約2400億円)を超えており、2022年時点での年間総商品販売額は約23億5000万ドル(約3兆ウォン)に達するとされています。現在のスタッフ数は約1,300人で、「MUSINSA STORE」は取り扱いブランド数7,000以上、会員数約1,000万人、月間アクティブユーザー数400万人を超える規模を誇ります。カジュアル、スポーツ、ラグジュアリーなど多岐にわたるカテゴリーで、国内外のファッションブランドを1,300万人のユーザーに提供しています。
2019年にはKKRをリードとするシリーズCラウンドにて1億9,000万ドルを調達し、Wellington Managementも参加しました。この資金を活用してオンラインとオフラインのビジネス拡大、そして海外市場への進出を推進しています。
MUSINSAの多角的な事業展開
MUSINSAの中核となるのは「MUSINSA STORE」というファッションECプラットフォームですが、単なるECサイトにとどまらず、多角的な事業を展開しています。
「MUSINSA MAGAZINE」はファッションメディアとして、韓国のファッションやカルチャーを発信しています。韓国の人気アーティストが愛用しているブランドを数多くラインナップし、ファッションの今を伝えるコンテンツを制作しています。「MUSINSA STUDIO」はファッション業界専用のシェアオフィスとして韓国で運営されており、撮影スタジオなどを備えた複合施設で若手ファッションブランドの成長を支援しています。さらに「MUSINSA TERRACE」という複合スペースも展開し、ファッション・コミュニティ・コマースを融合した独自のエコシステムを構築しています。
MUSINSAの日本市場進出と急成長の背景
MUSINSAは2021年に日本法人「ムシンサジャパン」を設立し、日本市場への本格進出を開始しました。2022年にはグローバルストアも開設し、日本を含む世界13地域でサービスを展開しています。
日本市場での驚異的な成長率
日本市場でのMUSINSAの成長は著しいものがあります。2025年第3四半期(7月〜9月)には日本地域での取引量が前年比120%増加し、10月だけでも売上が前年同期比で5倍以上に成長しました。この急成長により、日本はMUSINSAにとって「最速の成長市場」となっています。
2025年には、日本のファッション業界に精通したMike Ikeda氏がMUSINSA JAPANの新CEOに就任し、日本でのK-ファッション人気の加速を目指す体制が整えられました。
渋谷での大規模ポップアップストア展開
MUSINSAは2021年から日本でポップアップを展開してきましたが、2025年10月3日から10月26日にかけて、東京・渋谷にて過去最大規模のポップアップストア「MUSINSA TOKYO POP-UP STORE 2025」を開催しました。
会場は渋谷の「MEDIA DEPARTMENT TOKYO」で、地上3フロア、約347坪(約1,147㎡)の専用スペースを使用しました。80以上のK-ブランドが一堂に会し、2,800点以上のアイテムを体験・購入できる大型イベントとなりました。フロアは3つのテーマで構成され、3階は「Escalate Your Style(自分をアップデートする)」、2階は「Choose Your Style(自分らしさを探す)」、1階は「Inspiration of MUSINSA(MUSINSAに出会う)」というコンセプトで展開されました。
来場者には特典として、会場内のQRコードをスキャンすることで特別追加20%割引が適用され、MUSINSAグローバルストアで利用できるポイント20%還元も実施されました。先着2万名には限定80ページの「MUSINSA Magazine」が配布されました。また、日本で人気の生ドーナツ専門店「I’m donut?」が期間限定で会場内にオープンし、韓国・ソウル店限定の商品を国内で初めて販売するなど、ファッション以外のコンテンツも充実していました。
ZOZOTOWNとMUSINSAの戦略的パートナーシップの詳細
ZOZOTOWNを運営する株式会社ZOZOと韓国のファッション企業MUSINSAは、2024年12月16日に戦略的パートナーシップに向けたMOU(了解覚書)を締結しました。この提携は、韓国ファッションブランドの日本市場進出や売上拡大を目指すものです。
両社の提携がもたらす相互メリット
この提携には明確な相互メリットがあります。MUSINSAにとっては、パートナーブランドの日本進出をより効果的に支援できるようになります。ZOZOTOWNにとっては、需要の高いK-ファッションブランドの幅広いラインナップを確保できます。
特に注目すべきは、現地法人がなく海外プラットフォームへの参入が困難だった小規模パートナーブランドにとって、この提携が実践的なソリューションとなる点です。MUSINSAのパートナーブランドは複雑なオンボーディング手続きを経ることなくZOZOTOWNで並行販売が可能になり、韓国の小規模ブランドでも日本市場への参入障壁が大幅に下がることになりました。
MUSINSA ShopのZOZOTOWNオープン
2025年11月6日、MUSINSAはZOZOTOWNに「MUSINSA Shop」を正式にオープンしました。これは2024年12月のMOU締結以来、初めての具体的な成果です。
これに先立ち、2024年3月27日から5月27日には、ZOZOTOWNにポップアップストアを開設し、インフルエンサーとコラボレーションしたZOZOTOWN限定商品や複数の施策を展開して好評を集めていました。
オープン時には140以上のK-ファッションブランドがZOZOTOWN顧客に提供されました。取り扱いブランドにはRest&Recreation、AAKAM、YOUHEE、ILLIGO、HoodHoodなどが含まれています。MUSINSAは年末までにZOZOTOWNでの販売ブランド数を1,500以上に拡大する予定です。
ZOZOTOWNに新設されたK-FASHIONゾーン
MUSINSA Shopのオープンと同日の2025年11月6日、ZOZOTOWNは韓国ブランド専門ゾーン「K-FASHION(Kファッション)」をオープンしました。
K-FASHIONでは、MUSINSAが展開するブランドを中心に、日本初展開ブランドを含む多数の人気ブランドを取り揃えています。オープン時点では約140ブランドを取り扱い、年内に1,500ブランド以上、約30万品番まで規模を拡大する計画です。
主な取り扱いブランドには、AAKAM、AVANDRESS、BAUF、CRANK、GAKKAI UNIONS、HOODHOOD、ILLIGO、MUAH MUAH、MUCENT、MUSINSA STANDARD、OPENING PROJECT、ROSEFRANTZ、SCALLYWAG、SINOON、THECOLDESTMOMENT、TRILLION、TYPESERVICE、YOUHEEなどがあります。
K-FASHIONの特徴として、「Y2K」や「韓国ストリート」などの韓国トレンドに特化したキーワードでのアイテム検索が可能で、韓国ブランドに特化した世代別・カテゴリー別ランキングなど、ユーザーが韓国ファッションに出会いやすい仕組みが用意されています。
オープン記念キャンペーンの内容
MUSINSA ShopのZOZOTOWNオープンを記念して、様々なキャンペーンが実施されました。MUCENT、MUSINSA STANDARD WOMEN、AVANDRESS、FENNECなどのブランドがZOZOTOWN限定アイテムを販売し、女優ハン・ソヒのサイン入りチェキが抽選で当たるキャンペーンも行われました。
ZOZOTOWNの戦略と越境ECへの取り組み
ZOZOTOWNは日本最大級のファッションECサイトであり、株式会社ZOZOが運営しています。多数のファッションブランドが出店し、日本のファッションEC市場において圧倒的な存在感を持っています。
WEARアプリを活用したO2O戦略
ZOZOはファッションコーディネートアプリ「WEAR」も運営しています。WEARは、消費者が店頭で買わなかった商品を後で欲しくなった時にECで注文するといった購入スタイルを提供しています。WEARを経由したZOZOTOWNの売上は月1億円に達しており、オフラインとオンラインを結ぶ重要な役割を果たしています。
ZOZOの中国越境EC戦略から見る国際展開
ZOZOは2011年に中国に初進出しましたが、2013年に一度撤退し、2019年に再進出しました。再進出の決め手は市場の変化で、2018年の事前調査で20〜30代の中国人の消費力が伸びていることがわかり、中国政府の越境ECに対する優遇政策も追い風となりました。
ZOZOTOWNの中国進出は「越境EC」として展開され、商品在庫は日本国内の物流センター「ZOZOBASE」で管理し、中国から注文が入った商品は日本から発送する仕組みです。参加ショップは日本での出店時と同率の販売代行手数料のまま販売市場を拡大できます。ローンチ時は177ショップが出店し、その後300を超えるショップが出店しています。
日本のブランドにとって最大のメリットは中国市場への参入障壁の低さで、マーケティングやリサーチ、電子決済、物流を含めすべてをZOZOがカバーしています。
韓国ブランド強化に乗り出した背景
ZOZOが韓国ブランドの強化に乗り出した背景には、日本における韓国ファッションへの高い需要があります。K-POPや韓国ドラマの人気に伴い、若年層を中心に韓国ファッションへの関心が急速に高まっています。
K-FASHIONゾーンの開設は、「若年層を中心に今後さらなるニーズの高まりが期待される韓国ファッションをより身近に楽しんでいただきたい」という想いから実現したものです。
韓国ファッション市場の現状と動向
韓国のEC市場は世界的にも大きな規模を誇り、ファッション分野での成長が特に注目されています。
韓国EC市場の規模と成長性
2023年の韓国EC市場規模は約227兆3,500億ウォン(約22.7兆円)で、世界では日本に次ぐ5位の市場シェアを持っています。2023年のEC化率は25.1%で世界第4位という高いEC利用率を誇るEC大国です。
2025年には約1,600億USD規模に達し、今後も年率5〜6%前後で拡大し、2030年には約2,200〜2,300億USD規模に到達する見込みです。また、2026年には200兆ウォンを超えると予測されています。韓国EC市場の成長率は毎年2桁増で、越境参入にも有望な市場とされており、特に美容・健康食品・ファッション分野で大きな伸びが期待されています。
モバイル中心の消費行動が特徴
韓国EC市場の特徴として、モバイル中心の消費行動が挙げられます。2024年時点でEC取引の7割以上がスマートフォン経由で行われており、PCよりもモバイルが完全に主役となっています。
ECをモバイル端末で利用したユーザーは、20代が85.8%、30代が79.4%、40代が60.4%、50代が32.5%となっており、若年層ほどモバイルEC利用率が高いことがわかります。越境ECで商品を購入する年齢層は25〜34歳が半数近くを占めており、主な購入先はアメリカ、日本、中国となっています。
2024年以降の韓国EC市場トレンド
2024年以降の韓国EC市場における注目トレンドとしては、サステナビリティ志向の高まり、AR/VRを活用した試着・内覧体験、AIレコメンドやチャットボットによるカスタマイズ接客の進化などがあります。
また、Coupang Live、Naver Shopping Liveなど、ライブコマースが飛躍的に普及しています。ライブコマースの普及や、Naver・Coupangなどのプラットフォームによる購買促進が進めば、成長率はさらに高まり、2030年には2,500億USD超も視野に入るとされています。
2025年日本で注目される韓国ファッショントレンド
韓国ファッションは毎年進化し、K-POPや韓国ドラマを通じて世界的に影響を与えています。2025年の日本市場においても、様々な韓国ファッショントレンドが注目を集めています。
レディーストレンドの動向
2025年は「デコレーションアイテム」や「クロップド丈トップス」、レトロな魅力が光る「バブーシュカ」などが大きな注目を集めています。2025年韓国のファッショントレンドはレトロ回帰とボーホー(ボヘミアン)ファッションに注目されています。「フリルデザイン」や「クロシェ」「ウエスタン」アイテムなども多数登場し、韓国から日本でも人気の「バレエコア」「フラワーモチーフ」などの大人フェミニンな要素も引き続きトレンドにランクインしています。
IVEのレイが着用したことでも人気に火が付いたドット柄、バレエコアテイストから派生したバルーンスカート、さらに日本でもブームになっているフリルといったデコラティブなアイテムに注目が集まっています。リボンやレースを取り入れたデザイン性の高いアイテムが豊富に展開されており、リボンモチーフや柔らかいピンクカラーが多いのも人気ポイントです。
メンズトレンドの動向
清潔感を重視する韓国メンズの間で、2025年のトレンドとして注目されているのが「デミュア ルック」です。これは英語の「demure(控えめな、落ち着いた)」に由来し、クラシックで落ち着いたトーンの装いが特徴です。
2025年に人気の高まりを見せているのが「攻め」のあるブランドで、定番アイテムにひとクセ、ふたクセあるデザインアイテムが続々と登場し人気を呼んでいます。この「独特な個性」が2025年の最新のメンズトレンド傾向といえます。
注目の韓国ブランド
2025年に注目されているブランドの一つが、ソウル発のカジュアルウェアブランド「as”on(アズオン)」です。韓国らしいモノトーンなアイテムが展開されており、20代の若者世代を中心に人気を集めています。また、日本でも大人気のアイウェアブランド「Gentle Monster(ジェントルモンスター)」は、韓国アイドルはもちろん、日本でも多くのインフルエンサーが取り入れています。
秋冬トレンドの特徴
2025年の韓国秋ファッションは、目的意識を持った重ね着、アースカラーの着こなし、質感を活かして普段の装いをワンランクアップさせるのがトレンドです。時代を超越したシルエットとハイテクウェアが融合し、静かな高級感と若々しい遊び心が融合しています。
O2O戦略とは?オンラインとオフラインを結ぶマーケティング手法
O2Oは「Online to Offline(オンラインからオフラインへ)」の略で、オンライン(インターネット上)からオフライン(実店舗や物理的な場所)への顧客誘導を指すビジネス戦略です。アメリカでは2009年、日本でも2013年頃からO2Oが注目を集め始め、実際に取り組む企業も増加しています。
O2Oの主な狙いと仕組み
O2Oの主な狙いは「新規顧客」の獲得にあります。オンライン上での情報発信やプロモーションを通じて、実店舗への来店を促進し、購買につなげる仕組みです。
O2Oと関連概念の違い
O2Oと混同されやすい概念に「オムニチャネル」と「OMO(Online Merges with Offline)」があります。O2Oがオンラインをあくまでオフラインの導線として分けて考えているのに比べ、オムニチャネルとOMOではオンラインとオフラインを統合しようと考えています。オムニチャネルは機会損失の防止や顧客の定着化を促す狙いがあり、OMOは顧客体験の向上を目的としています。
特に若年層の間では、Webで商品を購入する動きが定着してきているため、今後は「オンラインtoオフラインのO2O施策」だけではなく、「オフラインtoオンラインのO2O施策」も重要になってきています。
日本のファッション業界におけるO2O事例
日本のファッション業界では、様々なO2O施策が展開されています。
ユニクロのアプリには、店舗在庫の検索機能のほか、店舗で商品のバーコードを読み取るとオンラインレビューや関連商品を表示する機能が搭載されています。「指定の店舗に在庫があれば、アプリで事前に注文・最短1時間で店舗で商品を受け取れる」というサービスも展開しており、店舗受取りサービスの利用率は約40%と高い支持を得ています。
ZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイ(現ZOZO)が運営するファッションコーディネート検索サービス「WEAR」を経由したZOZOTOWNの売上は月1億円に達しています。WEARは、消費者が店頭で買わなかった商品を後で欲しくなった時にECで注文するといった購入スタイルを提供しています。
大手ファッションブランド「BEAMS」では、スタッフ単位での情報発信に力を入れています。店舗ごとのInstagramがあり、各店舗で販売員のコーディネートを紹介しています。またHPをオウンドメディアのように活用し、販売員からの情報発信を行っています。
韓国の革新的なO2O成功事例
韓国でも革新的なO2O施策が展開されています。
イギリス発のスーパーマーケット「TESCO」は、韓国でのシェアを向上させるべく、地下鉄のホームに巨大なディスプレイを設置し、商品の棚を再現しました。商品ごとにQRコードをつけて、スマートフォンをかざせばオンラインで買い物ができるようにしました。顧客は電車の待ち時間に買い物ができるようになり、登録ユーザーは76%増加、オンライン売上は130%増加しました。
韓国チェーンのスーパーマーケット「emart(イーマート)」は、12〜13時の店舗訪問客が少ないという課題を抱えていました。そこで、12〜13時にだけ浮かび上がるよう設定された二次元コードを通行量が増える繁華街に設置しました。二次元コードを読み取ると、ECサイトにつながり、クーポンを取得できるという仕組みから、来店者の増加につながりました。
MUSINSAのO2O戦略の全容
MUSINSAは、オンラインECプラットフォームとオフラインのポップアップストアを効果的に組み合わせたO2O戦略を展開しています。
オンラインとオフラインの効果的な融合
日本市場においても、オンラインのMUSINSA GLOBAL STOREとZOZOTOWNでの展開に加え、渋谷でのポップアップストアなど、実店舗での体験機会を提供しています。
2025年10月に開催された「MUSINSA TOKYO POP-UP STORE 2025」では、来場者がQRコードをスキャンすることでオンラインストアでの割引が適用されるなど、オフラインからオンラインへの導線も整備されています。これは従来のO2O(Online to Offline)に加えて、オフラインからオンラインへの逆方向の誘導も意識した取り組みです。
日本での常設店オープンへの展望
MUSINSAは日本での常設店オープンを見据えており、ポップアップストアでの反応や売上データを基に、将来的な実店舗展開を検討しています。ポップアップは市場調査とブランド認知向上の両面で機能しており、日本事業への本格的な注力姿勢がうかがえます。
ZOZOTOWNとの連携によるO2O強化
ZOZOTOWNとの提携は、MUSINSAのO2O戦略をさらに強化するものです。ZOZOTOWNの持つ日本市場での顧客基盤とロジスティクス、そしてMUSINSAの韓国ブランドネットワークが組み合わさることで、韓国ファッションブランドの日本での認知度向上と販売促進が期待されます。
また、ZOZOTOWNが運営する「WEAR」アプリとの連携可能性もあり、コーディネート情報を通じた購買促進というZOZOの強みを韓国ブランドにも活かせる可能性があります。
MUSINSAとZOZOTOWNの提携がもたらす今後の展望
MUSINSAとZOZOTOWNの戦略的提携は、韓国ファッションの日本市場における大きな転換点となっています。
韓国ファッションの日本市場における成長性
日本における韓国ファッションの人気は、K-POPアイドルや韓国ドラマの影響により、今後もさらに拡大すると予想されます。特に10代〜30代の若年層を中心に、韓国ファッションへの関心は非常に高く、MUSINSAやZOZOTOWNにとって大きなビジネスチャンスとなっています。
ZOZOTOWNのK-FASHIONゾーンでは、年内に1,500以上の韓国ブランド、約30万品番を取り扱う予定であり、日本における韓国ファッションの選択肢は飛躍的に広がることになります。
O2O戦略のさらなる進化
今後は、単なるオンラインからオフラインへの誘導にとどまらず、オフラインでの体験をオンラインでの購買につなげる双方向のO2O戦略がますます重要になると考えられます。
AR/VR技術を活用した仮想試着や、AIによるパーソナライズされた商品提案など、テクノロジーを活用した新たな顧客体験の創出も期待されます。韓国ではすでにこれらの技術がEC市場で普及し始めており、日本市場でも同様の取り組みが広がる可能性があります。
両社の提携が切り拓く可能性
MUSINSAとZOZOTOWNの提携は、単なるビジネス上の協力関係を超えて、日韓のファッション業界における新たなエコシステムを構築する可能性を秘めています。
韓国の新進ブランドにとっては、日本市場への参入障壁が大幅に下がり、より多くのブランドが日本の消費者に届くようになります。一方、日本の消費者にとっては、これまでアクセスしにくかった韓国ファッションをより手軽に楽しめるようになります。
この提携が成功すれば、他のアジア市場への展開や、逆に日本ブランドの韓国進出支援など、さらなるビジネス展開の可能性も開けてくるでしょう。MUSINSAとZOZOTOWNの戦略的パートナーシップは、日韓ファッション業界の新たな発展を牽引する取り組みとして、今後も注目されていくことでしょう。









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